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日本の文化予算はなぜ少ないままなのか? 元文化庁長官に聞く

韓国やフランスなどと比較し、低水準にある日本の文化予算。なぜその予算は低空飛行なのか? 元文化庁長官で、現在は山梨県立美術館館長・石川県立美術館館長・多摩美術大学理事長を務める青柳正規氏に話を聞いた。

聞き手・文=橋爪勇介(ウェブ版「美術手帖」編集長)

元文化庁長官で現在は山梨県立美術館館長・石川県立美術館館長・多摩美術大学理事長を務める青柳正規氏(多摩美術大学にて)

後塵を拝してきた「文化」

──2023年初め、文春オンラインと『文藝春秋』において、東京国立博物館の藤原誠館長による緊急寄稿(「このままでは国宝を守れない」)が掲載され、広くミュージアムの運営が危機的であることが認知されました。この寄稿では、交付金が少ない、光熱費不足分の補正予算が出ないといったことが訴えられましたが、青柳先生はこれをどのようにご覧になられましたか?

 僕からすると、「あなたがそれを言うのか」という印象です。彼はもともと文部事務次官(2018年に就任。21年まで同職)として文化行政に携わってきた人物。自分が文科省にいたときに文化予算を増やせばよかったでしょうと言わざるを得ません。

  そもそも文部官僚たちはちゃんと将来を見据えた文化政策を施さなければいけないのに、それもせずにいざ自分が現場に出たら「困った」というのは、なんの見識もない振る舞いですよ。

──美術館の現場からはつねに予算が足りないという声があるのは事実です。日本の文化予算は長いあいだ、1000億円程度で推移し続けていますが、なぜ増えないのでしょうか?

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