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日本のアートマーケットに必要な変化とは何か。Pace ギャラリーのCEOマーク・グリムシャーが考える“火種”【2/3ページ】

「黒船」来航

──昨日の「Tokyo Gendai」はいかがでしたか?

 フェアは素晴らしかったです。とくにコレクターたちに感銘を受けました。

──Pace ギャラリーが成功した数少ないギャラリーのひとつだったと聞いていますが。

 私の信念は、小規模なフェアであっても、日本のオーディエンスに素晴らしい作品を紹介すれば、日本のコレクターもほかの国のコレクターと同じように反応するだろうというものです。「日本人はすぐに決断しないし、大金を使うことはない」と言われることもありますが、実際には作品が1時間でほぼ完売し、しかもすべて日本在住のコレクターに購入されました。

マーク・グリムシャー

──それはPace ギャラリーだからこそ、コレクターがアーティストを知らなくても購入したのではないでしょうか?

 私が強調したいのは、国際的に信頼されている大手のギャラリーやアートフェア、そして国際的なアートに関する知識が必要だということです。それが唯一欠けている要素であり、その他の条件は揃っています。例えば、(麻布台ヒルズギャラリーで展覧会を行っているアレクサンダー・)カルダーを知っている人が非常に少ないことに驚きました。ですから、その点には課題があり、「黒船」のような存在が助ける必要があります。しかし、その孤立こそが日本を素晴らしい国にしている要因でもあります。日本はその孤立によって、人類文明の頂点とも言える独自の文化を守り続けているのです。

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