制作において藍嘉比は、紙、鉛筆、iPadといったアナログおよびデジタルの手法を併用し、視覚的図像を構成。完成したイメージは、プロジェクターを用いてキャンバス等の支持体に転写され、絵具による着彩によって作品となる。完成した図像を手作業によって反復、再現するプロセスによって、素材の物理的特性が図像に介入し、予期せぬ表情や曖昧性がもたらされるという。

本展は2020年に東京・神宮前のHENKYOで開催した、異なる技法、コンセプトによる4つの作品シリーズを集めた展覧会「ミル・クレープ」の2回目となるもの。滲みの技法を使った「アウトライン」、作品の制作過程を表現した「process」、描いては写してを繰り返して制作する「ぺったん」、形にフォーカスした「form」の4シリーズ、計16点の新作が展示される。

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