今年のテーマは「織り⽬に流れるもの」。織物の下層で脈打っている⾳や⼿のリズム、記憶、⼟地の気配などを、織り⽬の下を走っている無数の⾒えない⼒としてとらえた。今回は、これらの可視化されないもの、下に潜むものに焦点を当て、織物という表層からその⽂化背景や歴史の深層を探る。2023年に引き続き、アート展のディレクターを南條史⽣が、キュレーターを丹原健翔が務める。

さらに本芸術祭では「Yamanashi Textile Shop(仮)」を開設する。本展でお届けした多彩な織物の魅⼒に直接触れ、持ち帰ることができるように、⼭梨県内でつくられたテキスタイル製品を厳選したセレクトショップをオープン。バッグに傘、タオルなど、⾼品質でデザイン性の⾼いアイテムを取り揃える。

加えて、デザイナー・⼭縣良和が主宰する「coconogacco(ここのがっこう)」や、インディペンデント系書店などとのジャンルを超えたコラボレーション企画も計画されている。
⾝近にありながら、その存在を⾒つめることの少ない「布」の魅力を、分野を超えた連携を通して伝えることが目指される。
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