「神戸六甲ミーツ・アート2025 beyond」に奈良美智が参加。作品が常設に

神戸・六甲山上を舞台とした現代アートの芸術祭「神戸六甲ミーツ・アート2025 beyond」で、奈良美智作品の《Peace Head》が六甲山のシンボルとして常設される。

 神戸・六甲山上を舞台とした現代アートの芸術祭「神戸六甲ミーツ・アート2025 beyond」が開催される。会期は8月23日〜11月30日。

 本芸術祭は、2010年から神戸・六甲山で始まった。これまでに延べ580組以上のアーティストが参加しており、16回目を迎える今回は「環境への視座と思考」をテーマに開催される。

 展示会場は大きく8つのエリアに分かれるが、なかでも「ROKKO森の音ミュージアム」内のSIKIガーデン~音の散策路~では、現代美術家である奈良美智の《Peace Head》が六甲山のシンボルとして常設展示される。

 奈良は1959年青森県生まれ。1990年代半以降からヨーロッパ、アメリカ、日本、そしてアジアの各地で展示発表を続ける。見つめ返すような印象的な絵画や、日々描き続けるドローイング作品のほか、木、FRP、陶、ブロンズなど様々な素材を使いながら制作する彫刻作品、またインスタレーションや写真作品など、多様な表現方法で作品を生み出している。2024年のスペインのビルバオ・グッゲンハイム美術館を皮切りに、ヨーロッパ大規模個展を開催し、今年6月からはロンドンのヘイワードギャラリーに巡回する予定だ。

 今回常設される《Peace Head》には、「傲慢になりがちな人間は、より大きな存在である自然の中の一部である」というメッセージが込められている。総合プロデューサーの林直樹は、一度過度な利用によって荒廃したものの、多くの人の努力によって豊かな自然を取り戻した六甲山にふさわしい作品だとしている。また東日本大震災を契機に、耐久性のあるブロンズやアルミニウムという素材での制作を開始した奈良作品を、阪神淡路大震災から30年を迎える今年に、被災地である神戸に設置することの意義にも言及している。

 なお「ROKKO森の音ミュージアム」では、夜間イベントとして「ひかりの森~夜の芸術散歩~」も開催される。

編集部

Exhibition Ranking

見附正康

2025.05.23 - 07.05
ARTRO
京都

木梨銀士「Flux」

2023.02.02 - 02.17
GALLERY HAYASHI + ART BRIDGE
丸の内 - 銀座|東京

非常の常

2025.06.27 - 10.04
国立国際美術館
大阪

Dressing Up: Pushpamala N

2025.06.26 - 08.16
シャネル・ネクサス・ホール
丸の内 - 銀座|東京