また6つのスライドショーからなる回顧展「This Will Not End Well」が22年秋にストックホルム近代美術館で開催されたのを皮切りに、アムステルダム市立美術館、ベルリンの新国立美術館を巡回。今年秋にはミラノのピレリハンガービコッカと続き、26年にパリのグラン・パレで幕を閉じる。フランス文化省から芸術文化勲章コマンドゥール(2006)を受章したほか、ハッセルブラッド国際写真賞(2007)、エドワード・マクダウェル・メダル(2012)など数々の賞を受賞している。
今年のアルル国際写真フェスティバルで展示される《Syndrome de Stendhal》はスライドショー形式の作品であり、古典、ルネサンス、バロックの名作とナン・ゴールディンの友人や恋人のポートレートを並置するものだ。「ウーマン・イン・モーション」による支援のもと、アルルのサン・ブレーズ教会で展示される。ナン・ゴールディンは今回の受賞について、次のようなコメントを寄せている。
「このような賞をいただけて大変光栄です。私が敬愛し、尊敬する偉大な女性写真家たちと並び立つことができることを誇りに思います。アルルには長年にわたるつながりがあり、とくに1980年代、駆け出し時代の私自身と作品に計り知れない影響を与えた場所です。それ以来、アルルには何度か足を運んでいますが、また戻ることができて感激しています」。
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