第16回光州ビエンナーレでは、気候変動やパンデミック、民主主義の後退といった現代社会の交差する危機に応答しながら、個人の無力感を超え、集団的な芸術実践と連帯を前面に押し出すことが目指されている。
光州ビエンナーレ財団代表理事代行のイ・サンガプは、「光州ビエンナーレは国際的に大きな意義を持ついっぽうで、地域の文脈との深いつながりもまた、参加アーティストにとって重要な意味を持ってきました。アジアの文化的多様性に深く感受性を持つホー・ツー・ニエン氏の指揮のもと、今回のビエンナーレは世界と地域の両面で新たな視座を提供するでしょう」とコメントしている。
ホー自身も、「アーティストとしてではなく芸術監督として光州に戻れることは夢のようです。この素晴らしい都市で特別な旅を始めることができ、とても光栄に思います」と喜びを語り、「このビエンナーレでは、過去20年間に私を突き動かしてきたエネルギー、実践、思考を集結させたい。芸術的な変革の実践が、光州の民主化の遺産とどのように響き合うかを探る場にしたい。単一のメッセージを提示するのではなく、私たち皆で共有し、かたちづくる変革のための提案を生み出す場にしたい」と意気込みを述べた。
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