Signing my name to it was wrong but other than that I don’t care.(僕の名前をペインティングに署名することは正しくない。でもそれ以外については気にしないよ。)──アンディ・ウォーホル
出典:Kenneth Goldsmith, I’ll Be Your Mirror:The Selected Andy Warhol Interviews, Da Capo Press, 2004, p.391 (和訳は筆者による)
アンディ・ウォーホルに限らず、アーティストにとってもっとも望まないことが贋作の流通だろう。
贋作については、拙稿「プロでも見抜けない!?買った作品が贋作だったらいったいどうなるの?」ウェブ版「美術手帖」(2021年11月8日)でも取り上げた。美術業界にとって消えることのない重大なテーマである。
今回は、贋作について、そもそもどのような権利を侵害するのか? どのような罪になるのか? といった基本的な事項を法的観点から整理して紹介する。
- 1
- 2