千葉市美術館の開館30周年を記念する本展では、浮世絵の始祖で房州出身の菱川師宣にはじまり、多色摺の錦絵を創始した鈴木春信、喜多川歌麿、東洲斎写楽、葛飾北斎、渓斎英泉、歌川広重にいたるまでの浮世絵の歴史をたどる。また、蔦屋が生まれた時代から華やかな黄金期の浮世絵への展開、そして「世界の Ukiyo-e」へと進化していくさまも紹介される。


さらに、特別出品として、近年発見された喜多川歌麿による肉筆画《祭りのあと》(天明期、個人蔵、アンリ・ヴェヴェール旧蔵)が初公開される。肉筆画の少ない歌麿のなかでも、天明期のものはさらに珍しく、貴重なものとなる。