本展は全5章構成。第1室は、初期写真から出発して写真と絵画の関係性を探る「撮ること、描くこと」(企画:遠藤みゆき)。互いに影響を与え合ってきた写真と絵画の関係に焦点を当てる。最初期のカラー写真や、絵画と見まがう彩色のほどこされた写真、写真家による絵画、絵画的な画面構成によって制作された写真など、複数の視点から二者間について考察する。また世界最古のカラー写真《アジャンの風景》(1872)も展示される。

第2室は、「踊り」という身体表現による衝動と社会性に迫る「dance」(企画:山﨑香穂)。人々が集い、身体をもって自らの想いを表現する「踊る」という行為は、ときに社会を動かす原動力ともなる。時代や目的に応じてかたちを変えながら様々な側面を見ることができる。

第3室は、色で広がる視覚表現を体感する「COLORS」(企画:石田哲朗、遠藤みゆき、山﨑香穂、邱于瑄[チィウ・ユーシュェン])。4名の学芸員全員で企画を行うこの展示では、それぞれが選ぶ写真の色彩をテーマにした作品を紹介する。

