60年以上の活動をたどる。「日比野克彦 ひとり橋の上に立ってから、だれかと舟で繰り出すまで」展が開催【2/2ページ】

 また本展では、取材をもとに制作した絵本やマンガを通じて、日比野によるプロジェクトの醍醐味に迫る。例えば、新潟・莇平での「明後日朝顔プロジェクト」や岐阜・長良川での「こよみのよぶね」を絵本作家でイラストレーターの大橋慶子が絵本化。また、岐阜県美術館と熊本市現代美術館での日比野にまつわる様々な出来事を、マンガ家・宇佐江みつこが4~8コマ漫画に描き下ろす。さらに生誕から現在までの日比野克彦の形成過程や活動変遷を展示と連動して俯瞰する年譜は、関係者や日比野本人のコメントを基につくられ、多角的に日比野を捉えられる構成となる。

 なお本展を記念した関連プログラムも多数展開される。アーティストトークや公開制作、橋をモチーフとした創作ワークショップなど。

 幼い頃、予期せず一人ぼっちになった時に橋の上で「ひとり」を実感し、絵を描くのは「だれかと」会いたい、コミュニケーションしたいからだと語る日比野。展示や関連プログラムを通じて、「ひとり」から「だれかと」へ、つながりを求めていく日比野による活動の変遷をたどる機会となるだろう。

私が初めて立ち止まったのは萱場の橋の上でした 2002 写真提供:HIBINO SPECIAL

編集部

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