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「原田裕規:ホーム・ポート」(広島市現代美術館)開幕レポート。円環のなかで見つめる「わたし」【2/4ページ】

 第1章では、24時間にわたり捨てられた写真を見続ける映像作品《One Million Seeings》(2021,2023,2024)と、実際に原田が集めた大量の写真《写真の山》(2017-)が向かい合うように展示されている。誰もが簡単に写真を撮り、共有する時代において、あらゆる情報が剥ぎ落とされた膨大な写真の存在は強い郷愁を誘う。原田がこの写真を見続ける行為は、こうした写真への弔いのようにも見えるだろう。

展示風景より、手前から《One Million Seeings》(2024,2023,2021)
展示風景より、《写真の山》(2017)

 続く2章の作品は、33時間19分のCGアニメーション/ナレーション・パフォーマンス作品《Waiting for》(2021)だ。映像に映るのは、100万年前あるいは100万年後の地球をイメージし、ゲーム製作用のソフトウェアで生成されたオープンワールド。原田はこの世界において、33 時間かけて地球に現存するすべての動物の俗名を朗読した。日常生活では想像も及ばない規模の時間を内包したこの作品には生き物は登場せず、風景が映し出されるなかで原田の声が淡々と響く。

展示風景より、奥が《Waiting for》(2021)

編集部

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