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不確実な時代に、私たちは何を「to carry」するのか。「第16回シャルジャ・ビエンナーレ」で見せる精神や記憶の継承

1993年からアラブ首長国連邦・シャルジャで開催されている「シャルジャ・ビエンナーレ」。その第16回目が2月6日にスタートした。今年のビエンナーレは「to carry」をテーマに、女性キュレーター5人のキュレーションのもと、記憶や文化、歴史をどのように担い続けるかを問いかける様々な作品を展開している。

文=王崇橋(ウェブ版「美術手帖」編集部)

展示風景より、モニラ・アル・カディリ《Gastromancer》(2023) Photo by Danko Stjepanovic

 「私たちは、旅行、避難、または移動するとき、何を持ち歩くのか?」

 これは、第16回シャルジャ・ビエンナーレが問いかけた主な質問だ。

 ドバイから車で約30分、アラブ首長国連邦を構成する首長国のひとつであるシャルジャ首長国。2月6日に開幕した今年のシャルジャ・ビエンナーレは、「to carry」をテーマに、シャルジャ・シティ、アル・ハムリーヤ、アル・ダイード、カルバなど17以上の会場で、約200人のアーティストによる650点以上の作品を展示している。

 シャルジャ・ビエンナーレは1993年に初めて開催され、中東地域ではもっとも長い歴史を持つビエンナーレだ。2003年の第6回から、シャルジャ首長の娘であるフール・アル・カシミが同ビエンナーレのアーティスティック・ディレクターを務めている。カシミは今年の秋に愛知県で開催される国際芸術祭「あいち2025」や、来年の「シドニー・ビエンナーレ」の芸術監督も務めるなど、昨年は『ArtReview』の「Power 100」ランキングで1位に選出され、現在アート業界でもっとも注目のひとりになっている。

2月6日に行われた開会式にて。左からナターシャ・ジンワラ、ミーガン・タマティ・ケネル、ゼイネプ・オズ、ナワール・アル・カッシミ(シャルジャ美術財団副会長)、フール・アル・カシミ(シャルジャ美術財団理事長/シャルジャ・ビエンナーレ ディレクター)、アリア・スワスティカ、アマル・カラフ
Photo by Motaz Mawid

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