会場は大きく分けて2章で構成。「1章 芸術のパトロネージュ」では、天皇家をはじめとする国を支えた人々が、いかに伝統や芸術を重んじ、国の伝統技術や産地を支えてきたかをうかがうことができる下賜品が並べられている。

ここでは、平安時代に築かれた独自の貴族文化を伝え、現代にまで発展させてきたことがわかる「絵画」や、天皇家や宮家らが積極的に製作依頼を行い、産地や技術の継承を図ってきた「工芸」、そして日本初の美術学校である工部美術学校出身の松室重剛が学習院にて教鞭をとり、国内の「芸術」に大きな役割を果たしたことが、この「絵画」「工芸」「芸術」という3つのテーマから紹介されている。完成した品々は天皇家から宮家へ、宮家から華族へと下賜されることで一般に広く伝わり、現代まで残されてきたのだという。

