「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2025」見どころレポート【14/14ページ】

リー・シュルマン& オマー・ヴィクター・ディオプ「The Anonymous Project presents Being There」(嶋臺ギャラリー 東館)Supported by agnès b.

 嶋臺(しまだい)ギャラリーでは、映像作家でアノニマス・プロジェクトの創始者でもあるリー・シュルマンと、歴史上の人物や架空の人物に扮したセルフポートレイトのポートフォリオの制作を行うセネガル出身のオマー・ヴィクター・ディオプのふたりがコラボレーションしたプロジェクト「BeingThere」が展示されている。

 ふたりが使うのは、黒人に対する差別が公然と行われていた1950〜60年代に撮られたアメリカの家族写真だ。束の間の楽しいひとときや親密な瞬間などをとらえたファウンドフォト。白人ばかりが映る写真の「空白の場所」に、当時「見えざる者」であった黒人であるオマー・ヴィクター・ディオプの姿を巧みに合成することで、当時の時代背景を批判するとともに、いまの時代も「いないもの」として扱われる人々への想像力を喚起させる。

「The Anonymous Project presents Being There」展示風景
「The Anonymous Project presents Being There」展示風景

編集部

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