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ジブリ映画『もののけ姫』のタピスリーが示すものとは? 大阪・関西万博のフランス館に登場【2/3ページ】

 オービュッソン国際タピスリーセンターでは、2017年より大型タピスリーのプロジェクトを開始。その一環として企画されたのが、このスタジオジブリとのコラボレーションだ。パートナーシップの実現後には5点の連作を制作することが決定し、その一番最初に制作された作品が今回展示されているものとなっている。

展示風景より 撮影=筆者

 場面の選定にあたっては、該当作品を鑑賞し、もっとも興味深いと思われる場所をピックアップ。その後、宮崎駿からの構図修正などを受け、下絵作業に取り掛かったという。同センター館長のエマニュエル・ジェラールによると、このタピスリーの制作にあたってとくに重要であったのは、アニメーション作品ならではの時間の流れを、どのようにテキスタイルに留めるかということだったそうだ。加えて、各場面の持つ色や構図、そして音の表現なども踏まえて、光、水、樹皮といったそれぞれの質感をどのような素材と織り方で演出するかという点にも注力しているという。つくり手による細部に至るまでの考察が、この没入感ある画面を生み出していると言えるだろう。

「呪いの傷を癒すアシタカ」《Ashitaka soulage sa blessure démoniaque》
映画『もののけ姫』の一場面を基にしたタピスリー下絵の一部
© 1997 Hayao Miyazaki / Studio Ghibli, ND
「メイとトトロのお昼寝」《La Sieste de Mei et Totoro》映画『となりのトトロ』の一場面を基にした下絵に合せて色を選ぶ
© 1988 Hayao Miyazaki / Studio Ghibli
© 2024 Cité internationale de la tapisserie
「カオナシの宴」『千と千尋の神隠し』を織る
© 2001 Hayao Miyazaki / Studio Ghibli, NDDTM
© 2021 Cité internationale de la tapisserie
大阪万博での展示に向け搬出されるタピスリー
© Cité internationale de la tapisserie

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