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「直島新美術館」がついにオープン。「世界に誇れる美術館」目指す【4/4ページ】

 ギャラリー4には、2023年に国立新美術館で大規模個展が開催されたことでも記憶に新しい、蔡國強による大型のインスタレーション《ヘッド・オン》が展示されている。奥に見える透明なガラスはベルリンの壁と同じ高さ。99体ものオオカミの群れが果敢にもこれらを越えようとする姿は力強く、新しい未来を手繰り寄せるパワーすら感じさせる。

直島新美術館「開館記念展示―原点から未来へ」展示風景より、蔡國強《ヘッド・オン》(2006) 撮影=編集部

 ほかにも、インコたちが「結婚式」「調理」「食事」を行う、N・S・ハルシャの《幸せな結婚生活》がカフェスペースを彩るほか、屋外には、サニタス・プラディッタスニーによる展示が2026年を目処に完成予定となっている。

直島新美術館 多目的カフェスペース「&CAFE」より、N・S・ハルシャ《幸せな結婚生活》(2025)

 同プロジェクトを牽引してきた名誉理事長・福武總一郎は、この新たな美術館のオープンに際し、次のように心境を語った。「私にとって集大成となる美術館。自然とアート、そして人々の営みがともに素晴らしいコミュニティを築き上げており、ベネッセアートサイト直島は、非常に特色のある場になったと考えている。展覧会の出展作品が、未来へのメッセージとなることを期待したい」。

 ベネッセアートサイト直島のプロジェクトが掲げるのは、“真に「よく生きる」について考察すること”。いま力を増すアジアの現代作家らの表現や、そこに内包される現代社会や環境に対する鋭い洞察。それらを通じて、直島新美術館は、その名の通り「新たな」価値観や気づきを未来の来館者に与える場所となってくれるだろう。

左から、福武英明(福武財団・理事長)、福武總一郎(福武財団・名誉理事長)、三木あき子(直島新美術館 館長)、安藤忠雄(建築家)

編集部

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