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今週末に見たい展覧会ベスト8。松山智一、ロバート・キャパ、KYOTOGRAPHIEに尾形光琳まで【3/4ページ】

「メキシコへのまなざし」(埼玉県立近代美術館

展示風景より、左から岡本太郎《赤》(1961)、《建設》(1956)川崎市岡本太郎美術館蔵

 埼玉県立近代美術館で「メキシコへのまなざし」が5月11日まで開催されている。会場レポートはこちら

 1950年代の日本では、メキシコ美術が展覧会や雑誌を通じて盛んに紹介され、多くの美術家がその鮮やかな色彩、古代文明や革命の歴史と結びついた力強い造形表現に魅了された。とりわけ、55年に東京国立博物館で開催された「メキシコ美術展」は、美術家たちがメキシコに目を向けるきっかけともなった。

 いっぽう、埼玉県立近代美術館は82年の開館以来、メキシコの近現代美術を収集し、メキシコ美術に焦点をあてた展覧会をたびたび開催。こうした活動の背景には、埼玉県とメキシコ州との姉妹提携締結(1979)に加えて、55年の「メキシコ美術展」を訪れメキシコ美術への造詣を深めていった初代館長・本間正義の存在がある。

 本展は、福沢一郎、岡本太郎、利根山光人、芥川(間所)紗織、河原温の足跡をたどり、50年代にメキシコに惹かれた美術家たちがメキシコをどのようにとらえたのかを考えるもの。また同館のメキシコ美術コレクションとその形成の歩みを、学芸員としてメキシコ美術の普及に努めた本間正義の仕事とともに紹介。作品や資料、開催された展覧会などを通じて、戦後日本がメキシコ美術に向けたまなざしを、様々な角度から検証する試みだ。

会期:2025年2月1日〜5月11日
会場:埼玉県立近代美術館
住所:埼玉県さいたま市浦和区常盤9-30-1
電話番号:048-824-0111 
開館時間:10:00〜17:30 ※展示室への入場は17:00まで
料金:一般 900円 / 大高生 720円 / 中学生以下 無料

「国宝・燕子花図と藤花図、夏秋渓流図」(根津美術館

展示風景より、尾形光琳《燕子花図屛風》(国宝、江戸時代・18世紀、根津美術館蔵)

 東京・南青山の根津美術館で、財団創立85周年記念特別展「国宝・燕子花図と藤花図、夏秋渓流図 光琳・応挙・其一をめぐる3章」が5月11日まで開催されている。会場レポートはこちら

 現在、根津美術館が所蔵する国宝・重要文化財あわせて100件のうち、日本近世の絵画は3件となっている。尾形光琳の国宝《燕子花図屏風》と、円山応挙《藤花図屏風》、鈴木其一《夏秋渓流図屏風》の2点の重要文化財である。いずれも6曲1双の金屏風であり、これらの屏風は、制作された時代や場所を違えながら、相互に画風的なつながりも有している。ともに無背景の総金地に草花や花木を描く光琳と応挙。また其一の作品は、律動的なモチーフの配置の点で光琳の、写実性を備えた描写の点で応挙の影響がみてとれる。

 本展は、こうした3件の屏風を中心に据えた3章構成とし、各々の真価を際立たせる、あるいはその魅力をさらに高める作品ととりあわせて展覧するものとなっている。

会期:2025年4月12日~5月11日
会場:根津美術館
住所:東京都港区南青山6-5-1
電話番号:03-3400-2536
開館時間:10:00~19:00 ※入館は閉館の30分前まで
料金:一般1500円(1600円)、学生1200円(1300円)、中学生以下無料 ※全日オンライン日時予約制、( )は当日券(ただし予約状況により販売のない可能性あり)。

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