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揺れる国際情勢下、2025年北京アートウィークが映し出す市場のリアル【2/4ページ】

 ド・モンフェランはまた、米中関係の緊張がギャラリー運営にも影響を及ぼしていると語る。アメリカ人作家の展覧会は、関税政策の不透明さから延期を余儀なくされたほか、アメリカとの取引を抱える中国人コレクターも、高額作品の購入に慎重になっているという。政治・経済の不確実性が市場全体に影響していることは否めない。

北京当代の会場風景より、Galerie Urs Meileのブース

 北京とスイス・ルツェルンに拠点を構えるGalerie Urs Meileのルネ・マイレは、市場がいま“選別のフェーズ”にあると指摘する。経済的な不安から購買を控える層もいるいっぽうで、自らの美術的な志向やコレクション方針が明確なコレクターたちはいまも活発に動いており、多くの人気作家には依然として長いウェイティングリストが存在しているという。

 そうした長期的な視点に立つコレクターと信頼関係を築いてきたギャラリーは、いまも比較的安定した基盤を維持している。対照的に、トレンドや商業性に依存するギャラリーにとっては、いまの市場はやや厳しい状況にあると話す。

北京当代の会場風景より

 成都を拠点とし、今年で設立20周年を迎えたA Thousand Plateaus Art Spaceの創設者・劉傑(リウ・ジェ)もまた、自身のギャラリーを「静かに、長期的な視点で取り組む場」と位置付ける。今年の市場環境についても、「昨年よりも手応えを感じている」とし、若いコレクター層の増加を前向きな変化ととらえている。

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