「ART OSAKA 2025」開幕レポート。本フェアならではの多彩な表現を一挙に味わう【5/9ページ】

 ほかにも、実験映画、ヴィデオアート、美術家による映像など約25本が上映される。美術家による映像作品として歴史的に重要な、村岡三郎・河口龍夫・植松奎二の共作《映像の映像-見ること》(1973)、幻の名作と称される柏原えつとむ《サタワル》(1971)、初公開となる堀浩哉《READING Session No.3》(1974)、大阪港近くの築港赤レンガ倉庫で撮影された松井智惠《HEIDI 46 brick house》(2006)、国内外の映画祭で多数の賞を受賞している折笠良のアニメーション《みじめな奇蹟》(2023)、そして、国際的に活躍する牧野貴の《The Low Storm》(2009)など、多様なラインナップとなっている。

柏原えつとむ サタワル 1971 18分

 2つ目のプログラムは、大阪在住の美術家・森村泰昌がプロデュースした伝説的なアートプロジェクト「テクノテラピー」のドキュメンタリー映像の特別上映だ。美術家と展覧会制作、舞台演出、会場運営などの専門家集団、そして多くのボランティアスタッフが結集し、本会場でもある大阪市中央公会堂の全館を活用してつくり上げた本プロジェクト。賛否両論を呼びながらも、当時の大阪の芸術文化のエネルギーを象徴する試みだったといえる。会場では本作を記録・作品化した映像を特別上映するとともに、6月7日にはトークセッションも実施する。

The Image of TechnoTherapy Photo by Kazuo Fukunaga

編集部

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