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大阪・関西万博 フランス館はなぜロダンの彫刻を展示するのか?【2/4ページ】

 パビリオン内は「鼓動」をテーマに、ひとつの旅路のように展示が構成されている。旅の始まりを迎えてくれるのが、ノートルダム大聖堂の「キマイラ像」と、『もののけ姫』の主人公アシタカをあしらった巨大なタペストリーだ。

 このキマイラ像はノートルダム大聖堂を襲った火災において奇跡的に難を免れたもの。キマイラ像は深い森のなかで傷を癒すアシタカを見守るように佇み、建築遺産の脆弱さと自然遺産の脆弱さの両方を象徴するかのようだ。

ノートルダム大聖堂の「キマイラ像」とタペストリー
Photo by Justine Emard

 続く部屋は没入感あるルイ・ヴィトンの展示に圧倒されるだろう。オーギュスト・ロダンの彫刻《カテドラル》(1908)を中心に、84個ものルイ•ヴィトンのトランクが囲む空間を手がけたのは建築家・重松象平(OMA)。「日本への愛」と「時を超えるクラフツマンシップへの愛」にオマージュを捧げた展示となっており、フランス国立音響音楽研究所(IRCAM)との共同制作により、アトリエの音を再解釈してリズムで表現したサウンドドラックが響き渡る。

 また隣接する空間では、アーティスト・真鍋大度が手がける映像作品によって命を吹き込まれた「トランクのスフィア」が、幻想的な五感の旅へと誘う。 

ルイ・ヴィトンの展示。中央にあるのがロダン《カテドラル》(1908)
©️LOUIS VUITTON
ルイ・ヴィトンの展示
©️LOUIS VUITTON
真鍋が映像を手がけたトランクのスフィア
©️LOUIS VUITTON

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