ふたつ目のエリアでは、横浪修(写真家)、松原卓⼆(写真家)、矢部太郎(芸人・マンガ家)、siro Inc. 、下岡晃(ミュージシャン / Analogfish)、鈴⽊康広(アーティスト)といった、「WHO ARE WE」のコンセプトを受けたクリエイターらによる体験型インスタレーションがそれぞれ展開されている。
例えば、横浪修と松原卓⼆は、ヒトをはじめとする哺乳類の特徴でもある「表情筋」と、それによって生まれる「笑顔」に着目。三角形でつくられた壁面には、ヒト・哺乳類の表情豊かな写真や偉人による言葉が立体的に展示されるほか、鑑賞者の顔を映し出す鏡も設置されている。

矢部太郎による「ずばぬける!」では、ヒトならではの特徴、つまり自分たちの持つ「ずばぬけた個性の豊かさ」に目を向けている。ここでは矢部によるマンガが紹介されるほか、鑑賞者が参加することができるワークショップも実施。このふたつはどちらも「ヒト」である我々の特徴にフォーカスしたものとなっている。

デジタルテクノロジーとデザインによる提案を行うsiro Inc.は、哺乳類の「しっぽ」に注目した。この小さな椅子に座ることで、不思議とその背面からしっぽが印刷された紙が出力され、しっぽにまつわるクイズが出題される。まるで自分にしっぽが生えたかのような出来事に驚くとともに、様々な動物のしっぽについて知ることができるだろう。ちなみに、しっぽの種類は全39種。どれが出るかはお楽しみだ。
ミュージシャンの下岡晃は、動物によって異なる多種多様な「心拍数」をテーマにうたを制作。軽やかなメロディと深く刺さる歌詞が、展示空間をやさしく包み込んでいる。


アーティストの鈴木康広は「模様」に着目し、動物がもとより持つ模様とヒトがつくりだした模様を用いたインスタレーションを展開している。回転する球体に、平面の模様をプロジェクターで投影することで、それぞれの模様が持つ特性に気付かされるとともに、その新たなとらえかたを提案している。
