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「酒呑童子ビギンズ」(サントリー美術館)開幕レポート。重要文化財《酒伝童子絵巻》(サントリー本)を大公開【3/4ページ】

 続く第2章では、「酒呑童子」の物語がいかに後世に伝わり、展開を生み出していったかに焦点を当てている。

 近年、酒呑童子の誕生の経緯や、童子がなぜ鬼となったのかを描いた二次創作的な伝本が相次いで発見され、注目を集めているという。ここでは、サントリー本に加え、ドイツのライプツィヒ・グラッシー民族博物館が所蔵する住吉廣行の《酒呑童子絵巻》(ライプツィヒ本)や、その下絵であることが判明した大阪青山歴史文学博物館の所蔵作品(大阪青山本)、そしてその大阪青山本を参考にして描いたとされる根津美術館の所蔵作品(根津本)が一堂に会している。これらを比較しながら鑑賞できる機会は、そうそうないだろう。

展示風景より、住吉廣行《酒呑童子絵巻 第一巻》(ライプツィヒ本[一部]、1786〜87)。全6巻のうち2巻のみが出展
展示風景より、住吉廣行《酒呑童子絵巻下絵 第一巻》(大阪青山本[一部]、1786)
展示風景より、住吉弘尚《酒呑童子絵巻下絵 第二巻》(根津本[一部]、19世紀)。全8巻のうち6巻のみが出展

 さらに、酒呑童子の物語に由来する作品として『伊吹童子』『羅生門』『土蜘蛛』といった物語作品もあわせて紹介されている。これらからも、この“鬼退治”の物語が室町時代から江戸時代まで、いかに長く愛されてきたかを読み取ることができるだろう。

展示風景より、狩野渓雲来信《土蜘蛛草子》(1799)

編集部

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