「Osaka Art & Design 2025」(大阪市内)開幕レポート。大阪・関西万博にあわせて過去最大規模で実施【5/9ページ】

中央エリア(京町堀、本町、南船場)

 中央エリアに位置するWA.Galleryでは、藤井桃子 個展 「シリクメナワ 2025」が開催中。藤井は京都出身の藁細工の作家で、稲作した後の稲藁を使って作品を制作する。地元の人に藁細工を習い、その造形美や工夫に魅せられたのが制作のきっかけだという。作品制作以外では、神事で使うしめ縄や草履も作っており、和紙を壁紙に使うWA.galleryでの展示空間は、作家の考える藁の神聖さに満ちているように感じられる。改めて、元来日本人が当たり前のようにしてきた、日常の中で様々なことに感謝の気持ちを抱く習慣を思い出すきっかけになるだろう。

展示風景より

 続いて、幅広いインテリアアイテムによって様々なライフスタイルを体感できるカッシーナ・イクスシー大阪店では、シャルロット・ペリアンコレクションの20周年を記念して、オマージュを捧げた新しいモデルが登場。改装にあたって本国チームが空間づくりにも関わり、よりブランドの世界観が伝わるような場所となっている。フロアに壁をいくつか建てることで、1階だけでも20シーンをディスプレイできるようになった。一人ひとりのライフスタイルにあわせた空間を提案しており、美学が宿った心踊るスペースを見つけることができるだろう。

展示風景より

 アーバンネット御堂筋ビルの1階にあるマルニ木工も会場の一つだ。マル二木工は創業1928年、今年で97年目を迎える老舗木工家具メーカー。工芸の工業化をモットーに、100年経っても世界の定番として愛されるデザインの家具をつくり続けている。会場には、モザイクアーティストの永井友紀子と協業した作品も展示。ルイ15世時代のロココ様式を取り入れた「マドレーヌ」という椅子が、当時の生地のモチーフを模してつくられた美しいモザイクを纏い、「Poltrona Madeleine」として生まれ変わった。

展示風景より

編集部

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