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「ライアン・ガンダー:ユー・コンプリート・ミー」(ポーラ美術館)レポート。鑑賞者が「完成」させる展覧会

箱根のポーラ美術館で、ライアン・ガンダーの展覧会「ライアン・ガンダー:ユー・コンプリート・ミー」が開催中だ。

文・撮影=橋爪勇介(ウェブ版「美術手帖」編集長)

展示風景より

 神奈川・箱根のポーラ美術館で、ライアン・ガンダーの最新作を紹介する展覧会「ライアン・ガンダー:ユー・コンプリート・ミー」が開催中だ。

 ライアン・ガンダーは1976年生まれ。イギリス・サフォークを拠点に活動するアーティストで、絵画、彫刻、映像、テキスト、VRインスタレーションから建築、出版物や書体、儀式、パフォーマンスまで、幅広い作品と実践を通して芸術の枠組みやその意味を問い直してきた。展覧会のキュレーション、大学や美術機関での指導、また子供を支援する活動にも熱心に取り組んでおり、日本では東京オペラシティ アートギャラリーで自身がキュレーションを担当した収蔵品展「ライアン・ガンダーが選ぶ収蔵品展」(2021)を、翌年に「ライアン・ガンダー われらの時代のサイン」(2022)を開催。また今年からは岡山市内に開館した「ラビットホール別館 福岡醤油蔵」で長期展示「Together, but not the same」展(終了日未定)が開催されている。

 壁の穴から小さなネズミが語りかける《2000 year collaboration (The Prophet)》や壁に設置された目と眉が豊かな表情を見せる《Magnus Opus》(2013)などで広く知られるライアン・ガンダー。本展では館内の様々なスペースで、新作12点を含む18点が展開されている。そのなかから、代表的な作品を紹介したい。

展示風景より、奥の作品は架空の展覧会ポスターを作品にした《幾多の野望たちの亡霊(待合室)》(2025)

編集部

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