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「時をかける名刀」(徳川美術館)開幕レポート。前期展は《本作長義》《山姥切国広》の同時公開も【2/5ページ】

尾張徳川家の名刀は何を語るのか

 本展は、徳川美術館と蓬左文庫の開館90周年を記念して開催される特別展であり、同館が所蔵する刀剣・刀装を中心に、その作品の持つ物語に注目しながら紹介するものとなる。

 会場は、蓬左文庫 展示室と徳川美術館 本展示室を利用した二部構成。まず第一部では、刀剣の装飾具である「刀装」に注目。3つの視点から見どころを紹介している。

「第一部 刀装」展示風景より
「第一部 刀装」展示風景より、《金熨斗刻鞘大小拵》 重要文化財

 刀剣というと武器のイメージが強いかもしれないが、平時であった江戸時代においてはTPOに合わせて身につけるものであった。ここでは、拵(こしらえ)や鐔(つば)など刀装の様々なデザインに注目することで、当時の武家文化の様相を探ることを試みる。また、当時は格式を示すエピソードを持つ刀剣が家宝として重視された時代でもあり、尾張徳川家では《物吉貞宗》が代々家宝として継承されている。

「第一部 刀装」展示風景より、《名物 物吉貞宗》付属品
「第一部 刀装」展示風景より、「本阿弥光温折紙」(1654)

編集部

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