このような多種多様な刀装を支えてきた職人集団のなかでも、とくに注目されるのが幕府お抱えの金工師として活躍した「後藤家」だ。室町時代から足利将軍家に仕えた同家は、その後江戸幕府に仕えながらも各地で分家を立てて活動の幅を広げていった。ここでは、後藤家による作である「御家彫(おいえぼり)」と、それ以外の「町彫(まちぼり)」の優品をそれぞれ紹介している。


ほかにも、明治時代初期の尾張家14代当主・徳川慶勝が所持していた様々な拵もあわせて展示。慶勝がどのように装具をカスタマイズし、使用していたのか。そして、これらの道具がどのように管理されてきたのかといった側面にも注目したい。

