ZONE2では、松本の最重要作『銀河鉄道999』にフォーカスし、様々な視点から掘り下げることを試みる。「宇宙」「女性」「メカ」といった松本作品を特徴付ける要素が、緻密な描画技術と巧みなストーリー構成によっていかに織りなされてきたのか。生と死、愛や孤独などといった深い哲学を紐解きながら、唯一無二の“創作宇宙”に迫るものとなっている。ここでは第1話の貴重な原画をはじめ、実際に使用していた画材や参考書籍、そして愛用していた帽子といった思い出の品々もあわせて展示されている。


最後のエリアとなるZONE3では、『男おいどん』『宇宙戦艦ヤマト』『銀河鉄道999』などといった、松本の代表作のカラー原画が展示されている。美しい色彩と緻密な表現、そして物語のなかを生きる人物たちの表情や佇まいにはとくに注目してほしい。

松本零士の卓越した創造力と、それを実現してきた表現力。これらを語るうえで欠かせない作品や資料が、この展覧会に集結していると言えるだろう。
なお、本展は北九州市漫画ミュージアム(9月27日~2026年1月12日)をはじめ各地へ巡回予定。詳細は続報を待ちたい。