「KYOTOGRAPHIE 2025」の注目作家をチェック【2/6ページ】

 例えば、フランス出身のJRは、道ゆく人に自分自身の認識と対峙するような問いを投げかける記念碑的なパブリック・アート・プロジェクトを行うストリート出身のアーティストだ。2017年よりスタートした市民参加型の大規模な壁画シリーズ「クロニクル」はとくに注目を集めている。

 KYOTOGRAPHIE 2025では、京都の様々な場所で移動式のスタジオを構え、道ゆく人に声をかけポートレート撮影を実施。それらはコラージュされ、京都における人々の関係性や多様性を垣間見ることのできる、リアリティあふれる写真壁画作品シリーズ「JR京都クロニクル2024」として発表されるという。会場は、京都駅ビル北側通路壁面、京都新聞ビル地下1階(印刷工場跡)。セノグラフィーは小西啓睦。

JR The Chronicles of New York City, Domino Park, USA, 2020 © JR

 石川真生は、1953年沖縄県大宜味村生まれ。沖縄を拠点に制作活動を続け、沖縄をめぐる人物を中心に、人々に密着した作品を制作している。2023年に開催された東京オペラシティアートギャラリーでの大規模個展は人々の記憶に新しく、今年の2月には令和5年度芸術選奨文部科学大臣賞も受賞した。

 同写真祭では、1970年代後半に当時米軍兵のなかでも差別されていた黒人兵だけが集まるバーで働きながら男女の恋愛模様や当時の沖縄をシャッターに収めた最初期の作品シリーズ「赤花」と、自身が愛してやまない人々を沖縄の離島で撮影するといった現在進行中の最新作があわせて発表される。会場は、誉田屋源兵衛 竹院の間。セノグラフィーはおおうちおさむが担当する。

石川真生 © Mao Ishikawa

編集部

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