「KYOTOGRAPHIE 2025」の注目作家をチェック【5/6ページ】

 「HUMANITY」をテーマに、人間と自然の関係性を写し出す作品も見られる。フランスの現代写真界を代表するエリック・ポワトヴァンは、ヌード、ポートレート、静物、風景といった古典絵画の主要なジャンルを、自然と身体を中心とした写真プロセスを通じ再考。それらを経て制作された作品を両足院で展示する。

 また、日本でコマーシャルフォトグラファーとして活躍する?田多麻希は、ルイナールのアーティスト・レジデンシー・プログラムに参加し制作した作品を発表する。?田のセノグラフィは建築家の藤本壮介が務める。

エリック・ポワトヴァン © Eric Poitevin
?田多麻希 ©︎ Tamaki Yoshida
*This image represents work in progress

 イーモン・ドイルは音楽と写真作品の制作を行うアーティストだ。今回の展示では、ドイルの兄の急逝による母キャサリンの痛哭を映し出した作品シリーズ「K」をサウンドとあわせて展示する。

 嶋臺(しまだい)ギャラリーでは、映像作家でアノニマス・プロジェクトの創始者でもあるリー・シュルマンと、歴史上の人物や架空の人物に扮したセルフポートレイトのポートフォリオの制作を行うオマー・ヴィクター・ディオプのふたりがアノニマス・プロジェクトの一環であるコラボレーション作品「BeingThere」の展示を行う。

イーモン・ドイル K-15 (Irish series), 2018 © Eamonn Doyle
リー・シュルマン&オマー・ヴィクター・ディオプ Being There_20, 2024, The Anonymous Project
© Lee Shulman & Omar Victor Diop

 祇園にあるASPHODELで展示を行うのは、自己愛、文化的アイデンティティ、エンパワーメントをテーマに活動するアーティスト、アクティビスト、起業家のレティシア・キイだ。自身の髪の毛を用いて表現されるポートレートには遊び心に加えて、異なるカルチャーとつながろうとする意識も感じられる。今回の展示では、過去の作品に加え、アフリカンレジデンシープログラムで滞在制作した作品が出町桝形商店街とDELTA/KYOTOGRAPHIE Permanent Spaceにて発表される予定だ。

レティシア・キイ Motherhood, 2020, Abidjan © Laetitia Ky

編集部

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