最後を飾る「意外な対話」は、過去10年間にわたるロエベのコラボレーションの着想源となった、豊かな想像力の世界に没入できる5つの魅惑的な部屋で構成されている。
ここでは陶芸の巨匠ケン・プライスのニューメキシコのアトリエを再現した空間、日本の陶芸ユニット「スナ・フジタ」によるおとぎ話のような情景がのぞき穴の中に隠された小部屋、ジョー・ブレイナードのコラージュが立体化された部屋、スタジオジブリの夢のような世界へと誘う幻想的な空間が次々と展開。最後にはイギリスのアーツ・アンド・クラフツ運動を代表する建築家チャールズ・ヴォイジーのタイルやテキスタイルデザインを再解釈し、東京のクリエイティブスタジオ「edenworks」とのコラボレーションで制作された、空中で揺れる花園が来場者を包み込む。



本展はロエベの歴史的背景を振り返るとともに、ロエベのクラフトマンシップやアートとの強い繋がり、リスペクトを体感できるまたとない機会だと言える。なお、展覧会会場とは別にギフトショップも併設されているので、ロエベのクリエーションに触れた後に立ち寄ることをおすすめしたい。
