会場は、「プロローグ 万国博覧会と日本美術Ⅰ 世界に見られた日本美術」「プロローグ 万国博覧会と日本美術Ⅱ 世界に見せたかった日本美術」「第1部 東アジアの日本の美術」「トピック 誤解 改造 MOTTAINAI」「第2部 世界と出会う、日本の美術」「エピローグ 異文化を越えるのは、誰?」で構成。
本展のなかでもハイライトと言えるのがプロローグだろう。日本が最初に万博にブースを設けたのは1862年の第2回ロンドン万博。以降、第2回パリ万博(1867)、ウィーン万博(1873)などに参加し続け、国際社会における日本のプレゼンス向上を図ってきた。こうした万博において日本をアプローチするのに欠かせなかったのが美術品や工芸品だ。

「世界に見られた日本美術」は、様々な万国博覧会に出品された作品を中心としたセクション。ジャポニスムで人気を博し、いまも高い評価を得ている葛飾北斎の《富嶽三十六景》(1831頃)をはじめ、鈴木長吉による《銅鷲置物》(1892)や、史上初めて日本美術を体系的に論じたとされる『L’Art Japonaise』(1883)などが並ぶ。



