漫画往還
冒頭の「漫画往還」では、石ノ森章太郎、水木しげる、楳図かずお、安野モヨコ、安彦良和ら著名マンガ家たちの作品が並ぶ。
例えば楳図かずおの《ぐわし大首絵 雲母摺之圖》(2009)は、ギャグマンガ『まことちゃん』の主人公・沢田まことが、羽織袴で「グワシ」のポーズを決める大首絵。絵具に雲母の粉を混ぜて摺り、画面に光沢を出した雲母摺だ。

安野モヨコ《『さくらん』きよ葉》(2016)は、喜多川歌麿の美人大首絵のような形式で描かれたもの。
水木しげるは、広重の代表作である東海道五拾三次を下敷きに55図からなる「妖怪道」シリーズを制作。本歌取りされた景色のなかに妖怪たちが踊る。

