北斎讃歌&模索と実験
「北斎讃歌」は、葛飾北斎のデザイン感覚に触発されたデザイナーたちの作品が並ぶ。なかでも戦後日本のグラフィックデザイン界を牽引した粟津潔の「北斎模様・潔彩色図譜」シリーズは、北斎模様のモチーフはそのまま、構成と配置とで随所に木版の特性を見せたものとして注目だ。

続く「模索と実験」は、1970年代から2000年代にかけて伝統木版画の彫師や摺師と新たな浮世絵に挑んだ絵師たちの作品を紹介。「木版&現代」プロジェクト(1979年と1981年に東京にあったリッカー美術館で展覧会を開催)に参加した田中一光、和田誠、黒川紀章らの作品が並ぶ。
中銀カプセルタワーや国立新美術館の設計で知られる建築家・黒川紀章は、スケッチと図面や名刺、写真などを組み合わせたユニークな作品群を生み出した。

