• HOME
  • MAGAZINE
  • NEWS
  • REPORT
  • 「宇宙からの音響」(草間彌生美術館)開幕レポート。病と闘い、…

「宇宙からの音響」(草間彌生美術館)開幕レポート。病と闘い、向き合うことで生まれた作品を見る【4/5ページ】

 4階では鑑賞者が参加できるインスタレーション《オブリタレーション・ルーム》(2002-現在)がひと部屋を使って展開されている。すべてが白く塗られた室内には、テレビ、ソファ、テーブル、時計、棚といった、日常的な家具や雑貨が配置されている。部屋の入口ではカラフルな円形のシールが配られ、来場者はこのシールを室内のどこでも好きなところに貼りつけることが可能だ。

展示風景より、《オブリタレーション・ルーム》(2002-現在)  (C) YAYOI KUSAMA

 草間が提唱する、水玉の群れのなかに埋没していく自己消滅が、ここでは来場者とのセッションとして展開する。少しずつ白く無機質な部屋を覆い尽くしていくカラフルな水玉は、この場を訪れた人々の記録でもあり、不在と消滅の証でもあるといえる。水玉を貼りつけて部屋を出た鑑賞者は、自己が部屋から消滅したことを悟るとともに、自分がいなくなった部屋の未来の姿に思いをはせることになる。

展示風景より、《オブリタレーション・ルーム》(02-現在)  (C) YAYOI KUSAMA

編集部

Exhibition Ranking

見附正康

2025.05.23 - 07.05
ARTRO
京都

木梨銀士「Flux」

2023.02.02 - 02.17
GALLERY HAYASHI + ART BRIDGE
丸の内 - 銀座|東京

非常の常

2025.06.27 - 10.04
国立国際美術館
大阪

Dressing Up: Pushpamala N

2025.06.26 - 08.16
シャネル・ネクサス・ホール
丸の内 - 銀座|東京