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「周辺・開発・状況 — 現代美術の事情と地勢 —」(下瀬美術館)開幕レポート。東アジアの記憶をつなぎ合わせる「現在」【2/10ページ】

 展覧会は下瀬美術館のアイコンである水上の8つの展示室と、大型の展示室で展開される。

 最初の展示室では展覧会のコンセプトの解説とともに、コンクリートと金属によるふたつの作品が来場者を迎える。これは、埼玉を拠点とするアーティスト・MADARA MANJIの代表的シリーズ「Uncovered Cube」と「Ambivalence」より、1点ずつ展示したものだ。MADARA MANJIは、現在では希少となった金、銀、銅などの異なる金属を重ねて木目のように加工する伝統工芸技術「杢目金(もくめがね)」を用いて作品を制作してきた。

展示風景より、手前からMADARA MANJI《Uncovered Cube #146》(2024)、《Ambivalence #03「牢獄の窓から青空を見上げ続ける勇気」》(2017)

 人間の精神の複雑さや多面性を、杢目金によって生み出された木目と密接にリンクさせながら制作された作品が、展示室で存在感を放つ。その一本一本の線に込められた作家の内面の発露と、外界との接触によって生み出される力強い摩擦を感じてほしい。

 また、MADARA MANJIは屋外の水上にもの2メートルを超える巨大な作品《Horizon》を設置した。坂 茂の建築と対峙する迫力あるディティールに注目だ。

展示風景より、MADARA MANJI《Horizon》(2025)

編集部

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