「森本啓太 what has escaped us」(金沢21世紀美術館)レポート。どこにでもある風景、誰のものでもある風景【3/4ページ】

 自動販売機は森本の絵画に頻繁に登場するモチーフだ。森本はカナダから帰国した際、暗闇で煌々と輝く自動販売機を、日本特有の風景の要素として強く意識したという。

展示風景より、《Between Our Worlds》(2024)

 森本の作品に描かれた自動販売機の光は、実際の光よりもより電球に近い、温もりのある色で着色されている。こうした表現は、ロマン主義時代の絵画でよく使われた、もっとも明るいところに強い色を載せるという手法を応用したものだ。絵画だからこそ表現できる、誰かの記憶の中にある光を表現するための手法といえるだろう。

展示風景より

編集部

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