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「積層する時間:この世界を描くこと」(金沢21世紀美術館)開幕レポート

様々な時間を取り上げることで現在の「世界」の様相を浮かび上がらせる展覧会「積層する時間:この世界を描くこと」が、金沢21世紀美術館で始まった。

文・撮影=橋爪勇介(ウェブ版「美術手帖」編集長)

展示風景より、ウィリアム・ケントリッジ《時間の抵抗》

 過去の歴史や記憶、現在という時間、あるいは未確定な未来などについて、様々な時間を取り上げることで現在の「世界」の様相を浮かび上がらせる展覧会「積層する時間:この世界を描くこと」が、金沢21世紀美術館で開幕した。担当学芸員は野中祐美子、宮澤佳奈。

 本展には、絵画やドローイング、アニメーション、版画などの平面作品64点が出品。過去の出来事への鋭い批評、土地が持つ歴史や神話、植民地化や戦争の歴史、風景や自然のなかに潜在する過去との接続や時間の流れ、生と死という生命の時間など、アーティストそれぞれの問題意識や関心から複数の積層した時間が描き出された作品が並ぶ。

 参加作家は、淺井裕介、サム・フォールズ、藤倉麻子今津景、風間サチコ、ウィリアム・ケントリッジアンゼルム・キーファー近藤亜樹、松﨑友哉、西村有ゲルハルト・リヒター、チトラ・サスミタ、ヴィルヘルム・サスナル、杜珮詩(ドゥ・ペイシー)、リュック・タイマンス、ユアサエボシ

 展示は、「現実と虚構:近代への批判と憧憬」「女性と神話:植民地化された土地」「氾濫するイメージ」「メディウムとしての歴史」「時間の抵抗」「都市に眠る記憶」「生命の時間」「ここではない何処か」「積層する記憶と身体」の9セクションで構成された。

編集部

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