尾﨑藍は1991年生まれ。東京造形大学絵画専攻卒業後、2022~2024年にライクスアカデミーのレジデンスプログラムに参加。ビデオ、立体、テキスト、ドローイング、インスタレーションなど多様な手法で制作を行う。
尾崎は、性をテーマにした作品をつくる。尾崎の生い立ちもそのテーマに関係しているが、誰の身体にとっても関係のある「性」が、隠すべきものとして扱われていることに注目する。本展では、レジデンスプログラムに参加していたときの経験も活かされた、モザイクに関する作品を展示。性を違う視点でとらえなおす機会を提案している。

東野哲史の作品は、ニューギャラリーの会場を跨ぎ、来場者が入ることのできない倉庫にまで拡張されている。東野は1976年滋賀県生まれ。武蔵野美術大学造形学部空間演出デザイン学科を卒業。「非生産的生産活動」という名目のもと、日常の取るに足らないものごとやたんなる思いつきに対してのレスポンスを制作の起点としている。
本展では、《新しい日々のための第二の手たちの水の話》(2025)というインスタレーションを発表。倉庫の中では、東野はゲームをしたり、動画配信をしたり、日常のルーティーンワークを続けるが、背中についた長い綱を誰かが引くことで、身体を宙に浮かせるパフォーマンスを行うこともある(タイミングは不定期)。さらにライフワークとして行っている東野の鼻毛の水耕栽培も会場に展示され、会期中に成長を記録する。
