今週末に見たい展覧会ベスト17。ヒルマ・アフ・クリントから国宝、名刀・甲冑・武者絵まで【2/6ページ】

「ヒルマ・アフ・クリント展」(東京国立近代美術館

展示風景より、「10の最大物、グループⅣ」(1907)

 東京国立近代美術館で「ヒルマ・アフ・クリント展」が6月15日に閉幕する。レポート記事はこちら。占星術研究家・鏡リュウジのインタビューもあわせて読んでほしい。

 20世紀初頭、ワシリー・カンディンスキーやピート・モンドリアンといった同時代のアーティストに先駆け、抽象絵画を創案した画家として、近年再評価が高まるヒルマ・アフ・クリント。アジア初のアフ・クリント展となる本展では、高さ3メートル超・10点組の絵画「10の最大物」(1907)をはじめ、すべて初来日となる作品約140点が出品。代表的作品群「神殿のための絵画」を中心に構成し、画家が残したスケッチやノートなどの資料、同時代の神秘主義思想・自然科学・社会思想・女性運動といった多様な制作の源の紹介をまじえ、ヒルマ・アフ・クリントの画業の全容を紹介している。

会期:2025年3月4日~6月15日
会場:東京国立近代美術館
住所:東京都千代田区北の丸公園3-1
電話番号:050-5541-8600
開館時間:10:00~17:00(金土~20:00) ※入館は閉館30分前まで
料金:一般 2300円 / 大学生 1200円 / 高校生 700円 / 中学生以下無料

「フェミニズムと映像表現」(東京国立近代美術館

出光真子 グレート・マザー 晴美 1983 提供=東京国立近代美術館

 東京国立近代美術館で、コレクションによる小企画「フェミニズムと映像表現」が6月15日に幕を閉じる。レポート記事はこちら

 1960年代から70年代にかけて、テレビの普及やヴィデオ・カメラの登場によってメディア環境が急速に変化すると、作家たちは新しいテクノロジーを自らの表現に取り入れ始めた。同じ頃、フェミニズムも大衆的な運動となり、男性優位の社会構造に疑問を投げかけ、職場や家庭での平等を求める女性が増え、この状況は、女性アーティストたちが抱いていた問題意識を社会に発信することを促した。本展では、こうした時代背景を起点とする1970年代から現代までの映像表現を、作品鑑賞の補助線となるいくつかのキーワードを通じて紹介している。

会期:2025年2月11日~6月15日
会場:東京国立近代美術館2F ギャラリー4
住所:千代田区北の丸公園3-1
開館時間:10:00〜17:00(金土〜20:00) ※入館は閉館の30分前まで
料金:一般 500円 / 大学生 250円、[金土は17:00以降割引]一般 300円 / 大学生 150円

「ラーメンどんぶり展」(21_21 DESIGN SIGHT

展示風景より

 21_21 DESIGN SIGHTで企画展「ラーメンどんぶり展」が6月15日まで開催されている。レポート記事はこちら

 本展は、グラフィックデザイナーの佐藤卓とライターの橋本麻里が2012年から取り組んでいる美濃焼に関するプロジェクトのひとつである「美濃のラーメンどんぶり展」をきっかけとしている。メン丼とレンゲをデザインする「アーティストラーメンどんぶり」に新作10点を加えた、全40点のオリジナルラーメン丼を展示。加えて、プロジェクト初の試みとなる建築家・デザイナー3組の設計による「ラーメン屋台」も紹介されている。

会期:2025年3月7日〜6月15日
会場:21_21 DESIGN SIGHTギャラリー1&2
住所:東京都港区赤坂9-7-6(東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデン)
電話番号:03-3475-2121
開館時間:10:00~19:00 ※入場は18:30まで
料金:一般 1600 円 / 大学生 800円 / 高校生 500円 / 中学生以下無料

編集部

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