今週末に見たい展覧会ベスト17。ヒルマ・アフ・クリントから国宝、名刀・甲冑・武者絵まで【6/6ページ】

今週開幕

松田将英個展「『Great Reset』ーポスト太陽フレア時代における再起動プロトコルー」(マイナビアートスクエア)

展示風景より

 マイナビアートスクエアで、松田将英による新作展示「『Great Reset』ーポスト太陽フレア時代における再起動プロトコルー」が6月11日にスタート。レポート記事はこちら

 本展では、アーティスト・松田将英を迎え、太陽フレアによってあらゆる電子機器のシグナルが途絶えた世界線を描く。コロナ禍における「ソーシャルディスタンス」のように、フレア禍から生まれた「オフラインモード」という新たな社会のかたちを通して、ウェルビーイングの可能性に光をあてる。

 陰謀論を含むタイトルの複層的な意味を、批評性とユーモアでアートの地平に引き寄せる本展は、鑑賞者の一人ひとりが自己理解や世界との関係、他者との共感や違和感に気づくための装置となっている。

会期:2025年6月11日〜8月9日
会場:マイナビアートスクエア
住所:東京都中央区銀座4-12-15 歌舞伎座タワー22F
開館時間:11:00〜18:00
休館日:日月祝
料金:無料

「藤田嗣治 × 国吉康雄:二人のパラレル・キャリア―百年目の再会」(兵庫県立美術館

メインヴィジュアル

 兵庫県立美術館で、特別展「藤田嗣治 × 国吉康雄:二人のパラレル・キャリア―百年目の再会」が6月14日に始まる。

 藤田嗣治は、東京美術学校卒業後26歳で単身フランスにわたり、1920年代「素晴らしき乳白色の下地」と称賛された独自の画風によって、エコール・ド・パリの寵児としてフランスでの名声を確立。国吉康雄は16歳で渡米、画才を認められて研鑽を積み、アメリカ具象絵画を代表する画家としての地位をきずいた。

 パリとニューヨークで活躍したふたりの画家は、25年と28年のパリ、30年のニューヨークで接点を持つが、太平洋戦争によりその関係性が破綻。終戦後、49年の10カ月を藤田はニューヨークで過ごすが、現地にいた国吉との再会は叶わなかった。本展では、日本とフランス、日本とアメリカ、二つの祖国を持ったふたりが、それぞれどのような自覚と視座のもと作品を生み出していったのか、通時的かつ共時的に作品を対比させて紹介する。 

会期:2025年6月14日~8月17日
会場:兵庫県立美術館
住所:兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1
電話番号:078-262-1011
開館時間:10:00~18:00 ※入場は閉館の30分前まで
休館日:月、7月22日、8月12日(7月21日、8月11日は開館)
料金:一般 2000円 / 大学生 1200円 / 高校生以下 無料 / 70歳以上 1000円

「時をかける名刀」(徳川美術館

 徳川美術館で「徳川美術館・蓬左文庫開館90周年記念 夏季特別展 時をかける名刀」が6月14日より開催される。

 大名・尾張徳川家に伝来した名刀のなかには、複数の天下人の手をわたり、戦乱をくぐり抜けてきたというエピソードを持つ刀剣や、戦功や慶事の祝儀に贈られたという縁起の良いエピソードを持つ刀剣が数多くある。

 本展では、徳川美術館の所蔵刀のうち国宝・重要文化財、また古くから名高い名物刀剣を軸として、歴史に名を馳せた武将や大名ら所縁の名刀を展示。歴史的背景の面白さと、刀剣そのものの美しさの両側面から、刀剣の魅力を紹介する。

会期:2025年6月14日~9月7日
会場:徳川美術館
住所:愛知県名古屋市東区徳川町1017
電話番号:052-935-6262
開館時間:10:00~17:00 ※最終入館は16:30
休館日:月 ※祝日の場合は直後の平日
料金:一般 1600円 / 高・大生 800円 / 小・中生 500円
※前期日程の土日祝はオンラインでの事前チケット購入が必要
※詳しくは公式サイトを確認してほしい

編集部

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