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「タピオ・ヴィルカラ 世界の果て」(東京ステーションギャラリー)開幕レポート。一堂に集った多彩な造形でその軌跡をたどる【2/5ページ】

 第1章「ヴィルカラへの扉」は、優れたデザインを送り出したヴィルカラの人物像に、セラミック・アーティストの妻、ルート・ブリュックの作品を交えながら迫るものだ。

 章の冒頭にはタイトルの通り、扉が展示されている。これは50年代後半にヴィルカラがヘルシンキに構えていたスタジオのためにデザインしたものだ。無造作に積み上げられたような木のブロックによるこの扉は、扉という機能を持ちながらも、そのまま彫刻作品のようでもあり、また工芸品のようでもある。デザインに創造的な思想を注ぎ込んだ、ヴィルカラの思想を体現するかのうような存在だ。

展示風景より、ルート・ブリュック《ライオンに化けたロバ》とスタジオの扉

 そのとなりにはヴィルカラの妻、ルート・ブリュックのユニークな陶製レリーフ《ライオンに化けたロバ》が展示されている。本作はスタジオに飾られていたもので、ブリュックが夫であるヴィルカラをモチーフに制作したものだとも言われている。本作をはじめヴィルカラは妻の作品を数多く収集していた。このような夫婦の関係も、ヴィルカラの創作を考えるうえでは、重要な要素になるだろう。

編集部

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