「デザインあ展neo」(TOKYO NODE)開幕レポート。デザインを身体で感じる【2/5ページ】

 会場の入口では、天井から吊り下げられた巨大な「あ」の文字が来場者を迎える。その下には様々な日常の行為を想像させる、nomenaによる「動詞の庭」が展開。道具をあつかう日常のシーンを思い起こさせるものが集められており、人間の行為を多様な視点から想起させる仕掛けとなっている。

展示風景より、天井の「あ」
展示風景より、nomena「動詞の庭」

 最初の展示は「あるく」だ。Scott Allen +パーフェクトロンの「あるきカタログ」は、6つのブースでそれぞれの体験者がカメラに指示されたポーズをとると、写真がパラパラ漫画のようにつながり、歩いているように見える。「あるく」という行為がどのような要素で成り立っているかを、遊びながら考えることができる。

展示風景より、Scott Allen +パーフェクトロン「あるきカタログ」

 寺山紀彦+パーフェクトロン「だれもぶつからない」は、渋谷のスクランブル交差点立体的にとらえた展示だ。たくさんの人が混じり合うように歩いても誰もぶつからない交差点での人々の移動を、立体的に可視化した。

展示風景より、寺山紀彦+パーフェクトロン「だれもぶつからない」

 パーフェクトロンの「横断歩道はどれ?」も、興味深い。展示室のあいだを結ぶ廊下には、間隔の異なる縞模様による3つの横断歩道が現れる。このなかのひとつが、いつも歩いている横断歩道の間隔になっているが、すぐに正解がわかる人は意外と少ないのではないだろうか。我々が日常のなかで見過ごしているデザインを改めて意識する契機といえる。

展示風景より、パーフェクトロン「横断歩道はどれ?

編集部

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