釈迦を慕う
第三章「釈迦を慕う」では、古代刺繍工芸の最高傑作とされる《刺繍 釈迦如来説法図》(中国・唐または鎌倉時代)に目を凝らしたい。堂々とした釈迦如来を中心に、多数の尊像が囲む構図の本作は全面の刺繍が非常に高い精度で縫われている。

また、鑑真がもたらした舎利を奉安する《金亀舎利塔》(鎌倉時代)も見事だ。亀が宝塔を支える形は、鑑真が海に落とした舎利を金の亀が救ったという伝承とつながるもの。舎利の容器は唐草の透かし彫り越しに露出しており、それによって荘厳さを増している。

第三章「釈迦を慕う」では、古代刺繍工芸の最高傑作とされる《刺繍 釈迦如来説法図》(中国・唐または鎌倉時代)に目を凝らしたい。堂々とした釈迦如来を中心に、多数の尊像が囲む構図の本作は全面の刺繍が非常に高い精度で縫われている。
また、鑑真がもたらした舎利を奉安する《金亀舎利塔》(鎌倉時代)も見事だ。亀が宝塔を支える形は、鑑真が海に落とした舎利を金の亀が救ったという伝承とつながるもの。舎利の容器は唐草の透かし彫り越しに露出しており、それによって荘厳さを増している。