「GODZILLA THE ART by PARCO」
「GODZILLA THE ART」のプロジェクトは、2023年から約2年間、渋谷PARCOで4回にわたり開催された連続企画が先行する。最後にこの4回の展覧会で発表された作品の一部が紹介される。
コイン・パーキング・デリバリー、佃弘樹、大平龍一、中村哲也に俳優の浅野忠信まで、海外アーティストも含む豪華な参加アーティストたちの競演を楽しめる。ゴジラを社会問題としてとらえたもの、個人の記憶から解釈したもの、そのパワーに注目したもの、造形美に魅せられたものなど、多様なゴジラの側面をバラエティあふれる作品で感じられるはずだ。



本展のゼネラルプロデューサー・養老孟司は、「社会の空気」としてゴジラを受け止めていたという。ゴジラを災害の、そして災害がもたらした歴史や文化、歴史的に日本にある空気の象徴とする養老は、ゴジラにかかわった表現者たちそれぞれの「概念」としての「“the” ゴジラ」に注目する。

ゴジラが現代にもたらす破壊とその意味。アーティストたちもその作品を見る者も、それぞれが抱くゴジラへの愛はもちろん、戦争、災害、個人主義の横行と不穏な世界状況にあって、再生の希望とともに改めてゴジラの持つ無言のメッセージを考えたい展覧会だ。
