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安野貴博が矢作学と見る「マシン・ラブ:ビデオゲーム、AIと現代アート」展【7/7ページ】

ゲームエンジンとAIがつくる未来

矢作 展覧会の最後を飾るのが、AI研究の第一人者であるケイト・クロフォードと、ICTの研究者でアーティストのヴダラン・ヨレルの協業による《帝国の計算:テクノロジーと権力の系譜 1500年以降》です。テクノロジーと権力の関係性を幅24メートルの壁面にまとめた、壮大な作品です。

展示風景より、ケイト・クロフォード&ヴダラン・ヨレル《帝国の計算:テクノロジーと権力の系譜 1500年以降》(2023)

安野 これはとてつもない労力でつくられたものですよね。いつまでも見ていられるし、様々な思考を展開させることができるヒントが集まっていますね。例えば、グーテンベルグの活版印刷がいかに重要なターニングポイントだったのか、といったところまで遡ることができますもんね。

 AIを前提とした社会の到来は避けられないわけですから、いま、技術と人間がどのように対峙してきたのかを振り返ることには大きな価値がある。その意味で、重要な作品といえるでしょうね。

 ゲームエンジンやAIを活用したアートを、これほど多く見ることができる機会は初めてでした。AIやゲームエンジンは何でもできるわけですが、それゆえにどのようなものをつくるのか、ということを考えなければいけない。しかし、どのアーティストもそれぞれの興味にもとづいて、様々な切り口に沿って作品をつくっていることに大きな可能性を感じることができました。本日はありがとうございました。

ケイト・クロフォード、ヴダラン・ヨレル《帝国の計算:テクノロジーと権力の系譜 1500年以降》を見る安野貴博と矢作学

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編集部

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