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「五大浮世絵師展―歌麿 写楽 北斎 広重 国芳」(上野の森美術館)開幕レポート。5人の巨匠による代表作がずらり【2/4ページ】

 喜多川歌麿は、女性の多様な姿を描くことに長けた、美人画の旗手とも言える浮世絵師だ。会場には、江戸の人々の憧れの的でもあった遊女たちのプライベートな様子を描いた「五人美人愛敬競」シリーズや、女性に対する教訓が絵とともに記される「教訓親の目鑑」シリーズなどが展示されている。美しく淑やかな女性のみならず、時には悪女のような人物も魅力的に描くなど、その多面的な姿をリアリティをもって表現している点が、歌麿の大きな特徴と言えるだろう。

展示風景より、喜多川歌麿「五人美人愛敬競《兵庫屋花妻》」(寛政7-8年、1795-96頃) 版元:近江屋権九郎
展示風景より、喜多川歌麿《教訓親の目鑑 俗二云 ばくれん》(享和2年、1802頃) 版元:鶴屋金助

 東洲斎写楽といえば、「大首絵」というインパクトある手法で数多くの役者絵を手がけたことで有名な人物であるが、その活動期間はたったの10ヶ月ほどしかないのはご存知だろうか。役者の美しさよりも、指先や口元の力のこもる表情など、あたかも間近で演技を見ているような臨場感をも描きだすところに大きな特徴があると言える。あまりにリアリティを追求したため当時の人々のあいだでは賛否両論があったようだが、浮世絵を語るうえで、写楽の存在を語らずにはいられないだろう。

展示風景より、東洲斎写楽《二世嵐龍蔵の金貸石部金吉》(寛政6年、1794) 版元:蔦屋重三郎
展示風景より、東洲斎写楽《尾上松助の松下造酒之進》(寛政6年、1794) 版元:蔦屋重三郎

編集部

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