「Keith Haring: Arching Lines 人をつなぐアーチ」(中村キース・ヘリング美術館)開幕レポート。彫刻作品からみるヘリングの公共性【2/7ページ】

 本展は、ヘリングの没後35周年を記念して、同館が新たに収蔵した全長5メートル超の彫刻《無題(アーチ状の黄色いフィギュア)》を中心に、同館所蔵の全13点の彫刻作品を通じて、ヘリングの作品世界を多角的に知ることができる展示となっている。

 会場は3つの空間で構成されており、それぞれを回遊しながらヘリングの作品を様々な角度から探る。とくに、平面作品と立体作品を比較しながら、その類似性や連関について思考するきっかけを与える構成になっている。

 1つ目の空間は「闇の展示室」と呼ばれ、その名の通り照明の暗い部屋の中で作品を見ることになる。《無題》(1982)は、ヘリングが拾った板にチョークで描かれた作品だが、シンプルなモチーフでありながら、ひと目でその作者を認知させる力が備わっており、誰にでも伝わる表現を目指したヘリングの姿勢が感じられる。

展示風景より、《無題》(1982)

編集部

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