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「黙然たる反骨 安藤照 ―没後・戦後80年 忠犬ハチ公像をつくった彫刻家―」展(渋谷区立松濤美術館)開幕レポート。自身の芸術を淡々と貫いた作家の生き様に迫る【3/6ページ】

 続いて、第2章「安藤照と動物彫刻」では、動物好きの安藤と、後年に結成した彫刻団体「塊人社」のメンバーの動物彫刻が展示されている。

 本展のメインビジュアルにもなっている《兎》をはじめとしたうさぎモチーフの作品が3つ並んでいるが、それぞれ作者は異なる。真ん中のものが安藤の作品となるが、やはり特徴は塊のような質量を感じさせる作風である。しかし造形の細かさもみて取れることから、安藤の技術の高さもうかがえる。

渋谷区立松濤美術館展示風景より

 また安藤は自身でポインター犬を6〜7匹飼っているほどの犬好きで、モチーフとしても犬を選ぶことは多々あった。のちの忠犬ハチ公像の制作にも、この犬好きが関係している。

展示風景より、安藤照《ポイント第二》(1931)ブロンズ、鹿児島市立美術館所蔵

編集部

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