エントランス
各章の紹介の前に、本展のアイコンとなっているエントランスの作品を紹介したい。メインエントランスとなっている館の西口には、アルゼンチンの世界的なアーティスト、レアンドロ・エルリッヒの巨大な気球が展示されている。地球と人類の持続可能性を、現代美術の創造性に追う本展を象徴する存在で、内部にも入ることができる。

反対側の東口エントランスには、モニターを漢字の「水」の形に構成した、イタリアのファブリツィオ・プレッシによる巨大な作品がある。山水からインスピレーションしたというビデオ・インスタレーションで、中国の歴史や伝統を、現代と接続する役割を果たす。流れるようなシルエットを持つ建物の内装とも共鳴し、水流の循環を体現しているようだ。
